日本口腔外科学会専門医によるハイレベルな治療
口腔外科・口腔内科とは
歯や歯茎はもちろん、舌や頬、骨、粘膜など口腔内のすべての疾患に対応するのが口腔外科の分野です。ただし全ての疾患に外科処置で対応するということではありませんので、治療内容によって口腔外科・口腔内科(投薬やマウスピースなど)と分けられます。
開院前は横浜市立大学医学部附属病院や路加国際病院にて約10年、口腔外科医として知識・技術の研鑽に努めてまいりました。また日本口腔外科学会の専門医であり、これまで数多くの疾患にも対応してまいりました。
当院ではこれまでの知識と経験をもとに、口腔内の外科処置や口腔がんなど粘膜疾患の早期発見に力を入れております。また歯科分野だけですべて完結させず、必要に応じて医科との連携を密に行い、患者さんにとって最適な治療を提供します。
口腔粘膜疾患の検査・治療
定期的な検診で早期発見
粘膜疾患は専門的知識と経験がないと、見逃されてしまうことがあります。粘膜疾患によっては口内炎と診断されるケースもあり、そのまま正しい治療を行わないと死に至ることもあります。大事なことはかかりつけ歯科医が粘膜疾患の見極めをしっかり行えるかだと思います。
当院では通常の歯科検診の際から粘膜疾患がないか触診を交えながら検査を行い、悪性の疑いがある場合は連携先病院へ速やかに紹介します。
口腔粘膜疾患の種類
口内炎
口内炎が出来た場合、歯科医院での検査・治療をお勧めしております。
口内炎といっても様々な種類があり、原因(ウイルス・ビタミン不足・ストレスなど)もそれぞれ違います。口内炎だとご自身で判断し、市販薬で治療を試みる方もいらっしゃいますが、場合によっては悪性腫瘍などの重大な疾患の可能性があります。
また口内炎の痛みを緩和するお薬も処方しておりますので、お気軽にご相談下さい。
良性腫瘍
良性腫瘍は命に関わるものではありません。必要に応じて治療や手術を行い、対応します。
口腔がん(悪性腫瘍)
悪性腫瘍は命に関わる重大な疾患です。悪性腫瘍はがん腫と肉腫に分類されます。
がん腫は主に舌と歯茎に見られますが、口底部・上顎洞・頬に見られることもあります。
肉腫は筋肉や血管などに見られる悪性腫瘍です。がん腫より悪性度が高く、小児でも発症します。
悪性腫瘍の疑いがある場合は、精密検査が行える連携病院へ速やかに紹介します。
白板症
舌の一部が白くなる症状があります。白板症は「前がん病変」と言われ、がんの一歩手前の状態です。喫煙やアルコールなどが原因と言われております。
白板症は初期がんの可能性があるため、精密検査が行える連携病院へ速やかに紹介します。
口腔カンジダ症
口腔内にカビが繁殖した状態です。風邪の方や高齢者に多く見られ、粘膜の痛みや味覚異常などの症状があります。また放置することで歯周病の悪化、肺炎や口角炎の原因となります。
口腔カンジダ症は当院で対応可能なため、専用のお薬で経過観察を行います。
口腔扁平苔癬
頬や歯肉、舌などに生じる難治性の炎症性角化症です。口内炎だと間違われることもあり、稀にがん化します。口腔扁平苔癬の正確な原因は不明ですが、細菌やウィルス感染、ビタミン不足、アレルギーと言われております。
口腔扁平苔癬は当院で対応可能なため、お口の中の金属を外した上でステロイド軟膏を処方し経過観察を行います。
地図状舌
地図状舌の原因は不明ですが、ビタミンBの不足やストレスが関与しているとも言われております。舌に地図のようなまだらな模様が出来、患者さんによっては痛みを訴える方もいらっしゃいます。
地図状舌は当院で対応可能なため、専用のお薬で経過観察を行います。
粘液のう胞
主にお子さんが唇の中にある唾液腺を噛んでしまうことで、唇に唾液が溜まってしまった状態(水ぶくれができた状態)です。1度粘液のう胞が出来てしまうと、潰れたり再発したりといった症状を繰り返してしまいます。
粘液のう胞の治療には切除が必要となりますので、症状の見られる方には院内で対応します。
親知らずの抜歯
親知らずの抜歯は必ずしも抜歯が必要とは限りません。
ブラッシング等でしっかり管理が行えない親知らず(むし歯リスクの高い場合など)や、不正咬合、炎症、痛みなどが見られる場合のみ抜歯を行います。
顎関節症の治療
上顎と下顎の間に関節円板というものがあり、これが正しい位置にあることで顎がスムーズに動きます。しかし関節円板がズレてしまうことで顎の動きが悪くなり、開閉障害や痛みを伴うのが顎関節症です。
関節円板がズレる主な原因は強い噛み締めです。噛み締めをやめることが1番有効な治療法ですが、就寝中などはご自身でコントロールが出来ないため、どうしても悪化してしまいます。
当院では就寝時に装着するマウスピースを作成し、顎関節症の治療・予防を行います。
睡眠時無呼吸症候群の治療
軽度~中等度の睡眠時無呼吸症候群の方へはマウスピースを使用して治療します。
耳鼻科や内科などで睡眠時無呼吸症候群と診断され、紹介状を持参頂けましたら保険適用でマウスピースの作成が可能となります。
口腔乾燥症(ドライマウス)の治療
高齢者の方は唾液腺が萎縮することでドライマウスの原因となることがあります。その他にも唾液腺の病気やストレスなどでドライマウスになることがあります。唾液にはお口の中の汚れを洗い流してくれる働きがありますので、唾液が少ないと汚れやばい菌が溜まってしまいます。
ドライマウスはむし歯や歯周病、口臭の原因となります。他にも扁桃炎やアトピー性皮膚炎の原因にもなります。
マリーナ歯科クリニックでは、人工唾液サリベートやうがい薬の処方、唾液腺マッサージを行うことによって治療します。
口腔内の外傷に対する治療
外傷の方は優先して診療しますので、歯や歯茎の骨が折れたり、割れた場合は早めにご連絡の上、ご受診下さい。
その他、口腔内の粘膜裂傷・火傷なども縫合や消毒、軟膏処方などによって治療します。
その他口腔外科・口腔内科で対応可能な症状
味覚障害
亜鉛不足が主な原因です。食事指導や投薬で改善へ促します。